保護者の方へ|子どもとの関わり方
子どもを比べてしまって苦しいとき
親ができること
同じ年頃の子が学校へ通っている姿や、SNSで楽しそうに過ごしている様子を見ると、「どうしてうちの子だけ」と感じてしまうことがあります。
比べてはいけないと分かっていても、気づけば他の子と重ねてしまい、さらに「こんなふうに思う自分はダメだ」と苦しくなることもあります。
今回は、比べてしまう気持ちを責めずに受け止め、親と子どもの双方が少し楽になるための視点を考えます。
カテゴリー:子どもとの関わり方・保護者支援
読了時間:約6分
「どうしてうちの子だけ」と感じるとき
「どうしてうちの子だけ…」 そんな言葉が、ふと頭に浮かんでしまうことはありませんか?
同じ年頃の子が当たり前のように学校へ通っている姿を見たとき。 SNSで楽しそうに過ごしている様子が目に入ったとき。
比べてはいけないとわかっていても、気づけば誰かと自分の子どもを重ねてしまう――。
そして、そのたびに 「こんなふうに思ってしまう自分はダメだ」と、 さらに苦しくなってしまう。
これは、多くの保護者の方が抱える、とても自然な感情です。
なぜ「比べてしまう」のか
私たちは普段、無意識のうちに「基準」を持って生きています。
この年齢ならこれくらいできるはず
みんなはこうしている
普通はこうだよね
自分はこうだった
こうした“当たり前”があるからこそ、そこから外れたときに不安を感じます。
つまり、比べてしまうのは 「子どもの将来を心配しているから」です。
決して、愛情が足りないわけでも、親として間違っているわけでもありません。
比べること自体が悪いわけではない
ここで一つ大切なことがあります。
それは、比べること自体が問題なのではないということです。
問題になるのは、比べた結果―― 「うちの子はダメだ」 「このままではいけない」
と、子どもや自分を否定する方向に進んでしまうことです。
比べることは、人が状況を理解するための自然な働きです。 だからこそ、「比べてしまう自分」を否定しすぎなくて大丈夫です。
苦しくなったときに見直したい“視点”
では、どうすればその苦しさから少し抜け出せるのでしょうか?
一つは、「比べる対象」を変えることです。
他の子どもと比べるのではなく、 “その子のこれまで”と比べてみる。
以前よりも生活リズムが整ってきた
前より表情がやわらいだ
外で過ごせる時間が増えた
他人から見ると小さな変化でも、本人にとってはとても大きな一歩です。
変化は必ずしも目に見える形で急に現れるものではありません。 だからこそ、「外側の基準」ではなく「内側の変化」に目を向けることが大切です。
親自身の心を守るためにできること
比べてしまう苦しさは、実はお子さんだけでなく、親自身の心も消耗させます。
そんなときは、少し視点を変えてみてください。
たとえば―― SNSを見る時間を減らしてみる。 他の家庭の情報から距離を取ってみる。
それだけでも、心の負担が軽くなることがあります。
また、「誰かと比べて苦しくなっている自分」に気づいたときは、 その気持ちをそのまま認めてあげることも大切です。
「今、自分は不安なんだな」 「それだけ子どものことを考えているんだな」
そうやって、自分の気持ちを受け止めることで、少しずつ余裕が生まれてきます。
子どもにとって大切なのは「比較されない安心感」
子どもはとても敏感です。
たとえ言葉にしていなくても、「誰かと比べられている」という空気は伝わります。
そして、その状態が続くと、「どうせ自分はダメだ」と感じやすくなってしまいます。
だからこそ大切なのは、 「あなたはあなたのままでいい」と感じられる関係です。
特別な言葉でなくても構いません。
「今日は起きられたね」
「一緒にご飯を食べられてうれしいよ」
そんな何気ない言葉が、子どもにとっての安心につながっていきます。
最後に
比べてしまう自分に気づいたとき、そのたびに苦しくなる必要はありません。
それは、「どうにかしたい」「この子のために」という、子どもを大切に思う気持ちがある証拠です。
ただ、その気持ちが強くなりすぎたとき、少しだけ視点を変えてみてください。
外ではなく、内側へ。誰かではなく、その子自身へ。
ゆっくりで大丈夫です。 比べる対象を変えていくことが、親にとっても、子どもにとっても、少し楽に進んでいくきっかけになります。
代々木高等学院が大切にしていること
代々木高等学院では、他の生徒や一般的な基準と比べるのではなく、その生徒自身のこれまでと現在を見ながら、小さな変化や前進を大切にしています。
生活リズムが少し整った、表情がやわらいだ、外で過ごせる時間が増えた。外から見ると小さく見える変化でも、本人にとっては大きな一歩であることがあります。
保護者の方が感じている不安や苦しさも整理しながら、ご家庭での関わり方、これからの学び方や進路について一緒に考えます。
保護者の方だけでもご相談いただけます
他の子と比べてしまい、
苦しくなっている保護者の方へ
「同じ年頃の子を見ると焦ってしまう」
「SNSを見るたびに気持ちが落ち込む」
「比べてしまう自分を責めている」
「子どもの小さな変化に気づけなくなっている」
そのような悩みを、保護者の方だけで抱える必要はありません。
代々木高等学院では、お子さまの現在の状態やご家庭での様子をお聞きしながら、見方や声のかけ方、今後の学び方や進路について一緒に考えます。
相談は無料です。入学を決めていない段階でもご利用いただけます。
学校の特徴、学び方、通い方、サポート内容などをご確認いただけます。
執筆者
代々木高等学院 社会福祉士 建元大吾
福祉の立場から、子どもたちや保護者の方と関わっています。他の誰かと比べるのではなく、その子自身の変化や歩みを見ながら、一人ひとりに合った支援を考えることを大切にしています。


