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代々木高等学院について

学院のテーマ

代々木高等学院は、「自由な学校」です。


代々木高等学院は、1993年4月に開校しました。学校に行けない子どもたち=『不登校生』という認知と理解は今ほどなく、その当時は、不登校という言葉さえない状況でしたので、ただ単に「親の育てかたが悪い」とか「我慢が足りない」、挙げ句の果てには「まったくの問題児」としてしか見られないケースもありました。当然のことながら、当事者である子どもたちは正当な理解も扱いもされず、きちんと個別に向き合い『育んでくれる学校』は、皆無に近い状況でした。こうした問題を憂い、自分たちの思いを形にしようと考え、すでに欧米ではオルタナティブスクールとして浸透していた『一人ひとりを大切に育む学校』として代々木高等学院を開校しました。


戦前には、日本のオルタナティブスクールの始まりでもあり、『窓際のトットちゃん』でお馴染みの「トモエ学園」がありましたが、戦後消滅してしまい、その後はそのような考えを基にした学校は、学校として認可されることはありませんでした。


代々木高等学院は開校以来18年間、「自分の意思と足で歩いて行けるように」をテーマにして歩んできました。そして「互いを認め合い」、多様な人との交流やさまざまな体験を通して「気づき」、「考え」、「行動」できることを目指しています。


代々木高等学院では2010年3月現在、約2000人の卒業生を社会に送り出してきました。なかには、「友人・教師・学校、それぞれに対して『不信』になってしまった人」や「自分のことを理解してくれる人がいなくて悩んでいる人」、「いじめにより人生にすら疲れ切ってしまっている人」など、自分自身も解らなくなり、心を閉ざした状況で入学してくる人も少なくありませんでした。そのために代々木高等学院では、どういう状況にあろうが、生徒一人ひとりの状態や問題を否定したり注意したりせず、「あるがままを受け入れ」、「共に寄り添いながら考える」ことを大切にしています。


また、さまざまな厳しい状況からスタートする場合、強引に矯正することは非常に危険であり、場合によっては命に関わることさえあります。しかも、心を開くことができたとしても、その状況が定着するまでにはかなりの時間がかかり、何かのきっかけで容易に元に戻ってしまうこともあると考えています。


自分自身を一度さらけだし、本当の自分を見つけ、どうしたいのかを考え、自分で行動できるようになることが非常に重要であり、またそれが本当の自立ではないかと考えています。


代々木高等学院では学校を「社会へ出るための予行演習の場」と位置づけています。一方的に物事を教えられるのではなく、経験を通し自らが学ぶことが大切であると考えています。人は研修やカウンセリングだけで変われるものではありません。これらはきっかけとしては有効ですが、定着して自分のものとするためには、生活環境を整え、生活を通して学び、吸収していく必要があると考えています。


開校当初、代々木高等学院を見られた学校関係者の方々からは、「何を『学校ごっこ』しているんだ!」と嘲笑さえされていました。しかし、気がつけば都立高校の学校改革の目玉として、私たちが行ってきた教育プログラムを導入し、実践されて今日に至っているのも事実です。当時の学校業界から見ると、非常識としか思えない教育プログラムが、不登校生にとっても自分を見失った生徒にとっても極めて有効であることが実証され、既存学校業界全体が「学校ごっこ」と笑っていたものが、教育の多様化として認められた瞬間でもあったのだと思います。


既成概念にとらわれ過ぎて、「学校とはこうでなければならない」、「高校生は高校生らしく」というような抽象的なものに縛られ、本質を見失っていることが学校のみならず、世の中にはたくさんあります。


戦後、長期にわたり急激な経済成長を遂げたものの、バブル崩壊を引き金に社会背景も大幅に変貌を遂げることとなりました。さらに世界不況により世界的な価値観の転換期のなか、まさに時代の曲がり角にある現在も同じ『育み環境』であって良いわけがありません。


代々木高等学院は、子どもたちにとって何が必要なのか、『共に寄りそい』、『共に考え』、本人の気づきをもって学んでいける学校を、形骸化させることなく常に目指し続けます。これからも、『自分らしく生きていけるようになる』ための応援をしていきたいと思います。




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